17日に読んだ本

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桜庭一樹の“青年のための読書クラブ




第一章は衝撃的だった。学園という閉鎖空間と文体がうまい具合に合わさっていて、美しさに溢れていた。
時代設定も若さによる革命に溢れていた60年代でそれがまた閉鎖空間である学園の異質さを強調していて、禁忌の香りがまとわりついてきて、たまらなくゾクッとした。

ただ、章が進むごとに、勢いが落ちていったのは、背景にした時代や衰退の物語であることにあわせて、わざとそうしているならすごいが、私は第一章のような方が好きだな。